和牛とくらべない、和牛にこだわらない。
”価値ある”F1牛「神居牛」ができるまで。
北海道、十勝。これは、という牛に出会った。
おろちょくが「和牛に負けないF1牛(交雑種)」として自信を持って販売する「神居牛(かむいぎゅう)」。
地元・十勝の共進会で14連覇(交雑牛の部)、2013年にはタイ・バンコクでも販売を開始した神居牛との出会い、肥育農家である佐藤牧場との出会いについて、弊社代表福永にインタビューしました。
この味と農家のこだわりを「伝えたい」と思った。
高山:今日はよろしくお願いします。佐藤育成牧場で生産される「神居牛(かむいぎゅう)」ですが、初めて食べたとき、「本当にバターみたいな匂いがする!!笑」と驚きました。神居牛はF1(エフワン)牛で、お父さんが和牛、お母さんがホルスタインの交雑種ということですよね。交雑種(スーパーなどでは単に「国産牛」と表記することもあります)ながら、和牛に負けないくらい、香りがあって力強い味わいですよね。濃厚で、すごく美味しかったです。
福永:ありがとうございます。神居牛はいまでは当社独占で取り扱っているブランドで、おかげさまで年間の取り扱い頭数も1400頭以上にはなると思います。私自身が、牛肉の味に惚れ込んで取り扱いを始めたブランド牛なので、「おいしい」と言っていただけると本当に嬉しいですね。
高山:佐藤育成牧場(神居牛の肥育農家)との取引が始まったのはいつ頃だったんでしょうか?
福永:じつは正確に覚えてないんですよねえ(笑)2000年ごろかなあ。商標登録は、佐藤さんの牛を買わせてもらうようになってから数年後だったから。知り合いから、「すごく品質の良い牛をつくる農家さんがいるから、会ってみないか」と紹介いただいて。それで実際に北海道を訪れて、枝肉を見て、試食して。そこからお付き合いが始まったんですよね。
初めから「神居牛」ではなかった
高山:神居牛のブランド化は「数年経ってから」とのことですが、何かきっかけがあったんですか?
福永:最初はいいなと思って買うようになって、それが段々安定してきて、「こんな牛がつくれるんだったら、もっと価値が出るようにブランドをつくろうよ」と、そんなきっかけですね。
高山:なるほど。「安定してきた」というのは、買い始めた当初は品質が今と違ったということですか?
福永:うーん、「品質的に違う」ってことではないんですよ。品質は変わらなかったんだけども、素牛(もとうし)の仕入れだったり、、とにかく最初は1車買って、2車に増えて、、というところから、品質が高いので「当社で全頭買いましょう」ということになって、素牛の仕入れの面でも、肥育の面でも、安定的に現在の「神居牛」が生産・供給できるようになったということですね。まさに佐藤牧場と二人三脚で、ブランドを作り上げてきた。最初から「神居牛」というブランド牛がいたわけではないんです。
高山:なるほど。知り合ったきっかけは紹介とおっしゃってましたよね?
福永:そうです。元々当社に何十年も牛を持ってきてくれる家畜商の方がいて、その方が北海道で乳牛だったり雌牛を買ったりしてたんですが、その方が紹介してくれて、佐藤牧場の牛を知ったという経緯ですね。紹介していただいたのは、その頃佐藤牧場や農協の方で、どこか良い売り先はないかと探していたようなんですね。それで、当社をご紹介いただいて。そんなきっかけです。
高山:ありがとうございます。神居牛を最初見たときの印象はどうでしたか?
福永:うーん、、最初枝肉(えだにく=骨がついたままの、半頭分の肉、市場ではこの形で牛肉をやり取りする)を見て、もちろんいいなと思ったんですが、一頭見ただけじゃ分からないんですよ。それで1年、2年と購入し続けて、全量買うようになって、「これは素晴らしい牛だな」と徐々に確信に変わっていきましたね。月の頭数も60頭くらいだったのが、ブランドが出来上がって素牛のレベルも揃えて、今じゃ出荷が月に120頭以上になった。佐藤牧場も、当社としても嬉しい。レベルの高い素牛を揃えて、肥育環境を整えて、それにはかなり投資もかかるから、色々と紆余曲折を乗り越えて今日に至ったのは間違いないですね。
高山:なるほど。
福永:本当に、色々なことがありましたよ。
お客様のニーズの変化が、神居牛躍進のきっかけ
生産者・佐藤育成牧場
高山:神居牛は、最初からお客さんの評判は良かったんですか?
福永:「最初から良かった」というよりも、神居牛(かむいぎゅう)が誕生する前から、私自身、お客様のニーズが少しずつ変化しているのを感じていました。量販店が分かりやすいと思いますが、いま「和牛」だけを主たる牛肉商品として扱っている量販店は、百貨店くらいじゃないかな。普通のスーパーさんだと、価格的に和牛だけの品揃えでは難しい。一方でお客様に提供する商品の味は落とせない。そういうニーズに対して、和牛に非常に近い能力--味、香り、肉質、マーブリングなどの面で--を備えたF1牛・交雑牛は、これからお客さんの評価を受けるだろうと、そう感じていました。卸の話になりますが、神居牛はまさに、そうしたニーズにがっちりお応えする商品だったわけです。
高山:なるほど。では、数あるF1牛・交雑牛の中で神居牛は何が優れているんでしょう?
福永:まず分かりやすいのは「サシ」の入り方でしょうね。やっぱり和牛みたいに4等級・5等級がバンバン出現するわけじゃないですが、少なくとも3等級はきっちり出ますよ。通常F1牛・交雑牛となると、どうしても乳牛の能力が強く現れますから、2等級が大変多く出現するんですね。それに比べてこの神居牛は、ほぼ100%とは言えないですけど、80%〜90%近く3等級が出現してるんじゃないかな。それは他の国産牛(F1牛・交雑牛)にくらべてかなり高い数字だと思いますよ。
神居牛のモモは「本当に味がある」
ブロックのままローストした 神居牛のモモ肉。濃厚な香りと味わい。
高山:いま通販サイトやその他の企画で、神居牛を使用した商品も試食させていただいているのですが、社長は神居牛の中でオススメの部位はどこでしょう?
福永:これはもう、断然、「モモ」ですね。神居牛のモモは本当に味がありますよ。特にやっぱりラムとか。モモを焼肉に加工したものやステーキにしたものは本当に美味いですね。
高山:僕も先日いただきましたが、個人的には僕もモモが好きです。本当に味が濃い。脂っこくないのに、濃厚な味わいです。
福永:本当に美味しいんですよねえ。
註:生産者・佐藤育成牧場さんのオススメも、モモ、サーロインでした!笑
神居牛・最高のすき焼きのためのモモスライス
生産地と加工地、どちらも重要
高山:北海道で生産される「神居牛(かむいぎゅう)」ですが、最終的には福岡県の(株)福永産業内の加工場で商品に加工します。輸送のコストやリスクが大きくないですか?
福永:そこはおっしゃる通りです。牛の生体を北海道から輸送してきますので、コストもかかるし、途中で何か起きるリスクも、当然ゼロとは言えませんよね。ただ、だからと言って生産農家が大切に育てた牛を、目の届かないところで加工するわけにはいきません。
高山:生産地も加工地も、どちらも重要と?
福永:そうです。当社は、食に携わる業者として、「安心・安全」と衛生管理は最優先事項として取り組んでいます。まあ、これは多少お世辞も入っているとは思うんですが、「福永産業の牛肉は日持ちが違う」と言ってくださるお客様もいるほどです。北海道で、高いレベルの素牛を仕入れて、和牛のエサを食べて大切に肥育された神居牛ですから、菌数を徹底的に減らした、衛生管理の行き届いた自社の加工場で商品に加工します。そこは、これからも変わらないんじゃないかと思いますね。もちろん、市場や状況の変化には対応して、最高の環境を揃えていきますけどね。
高山:ありがとうございます。
消費者向け事業には、生産者と生活者への想いを込める
高山:最後に、当サイト(おろちょく)や、その他の消費者向け事業に込める想いをお聞かせください。卸事業も好調で、神居牛をはじめとした商品の確保も大変な中、消費者向け事業に力を入れていく一番の理由は何でしょうか?
福永:はい。これは、卸事業でも最大限努力していく事ではあるんですが、やっぱり今の流通の仕組みでは、生産農家に100%笑顔になってもらえないところがあるんですよね。卸事業だと、最終的には我々のお客様が牛肉にさらなる価値をつけて販売していく訳で、相場にも左右されるところがあるし、丹精して肉牛を生産していただく牧場が、十分な対価を得られないと感じるときもある。
高山:肥育期間が長いと、それだけコストも膨らみますし、難しい問題ですね。
福永:それは「価値」の面でもそうなんです。神居牛や当社の牛肉を大切に販売・提供していただけるお客様がほとんどですが、消費者にお届けする価値としては、もっともっと色んな価値をお届けして、喜んでいただけるんではないかと、そういう風に考えているんです。国産牛肉という、素晴らしいご馳走の持つ魅力を、もっともっと皆さんと分かち合っていきたい。そうして、産地と農家、消費者が、みんな笑顔になる架け橋として働きたい。そのためには、消費者事業の拡大が必要だと考えています。それは、神居牛に限らず、当社と関わっていただく全ての生産者、お客様に対しての想いです。
高山:福永社長、ありがとうございました!
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